「僕らの日々」レコーディングと撮影

sugi30th_Staff2007-12-18

 もう既に『魔法の領域』はマスタリングも完了し、ジャケット関係の入稿も無事終わり、あとはCDの完成を待つばかりとなりましたが、これからはリリースに向けてのプロモーションや取材など、また違ったメニューが次々に準備されていて慌ただしい毎日です。そこで今日は手短に、まだお伝えしていなかった新曲「僕らの日々」のレコーディングと、アーティスト写真の撮影について書いてみようと思います。


 今作『魔法の領域』の中でも1つのキーになったのが、杉真理が今までに活動してきた様々な形態のバンドやユニットを1枚の中に収めたい、というコンセプトでした。もちろん楽曲ありきで選曲を進めていったのですが、「この曲はやはりピカデリーサーカスでしょ」「これはBOXしかないよね?」「アロハ・ブラザースも入れたいな」「カルパッチョスやChili Dogsも外せないよね」「堂島君とのバンドや、銀次さんとのマイルド・ヘヴンもマスト!」…といった具合に、かなりのバンドやユニットの作品を収録することになりました。しかしその後「(竹内)まりやや安部(恭弘)君とも何か作りたいな」と杉さん。30周年を飾るアルバムですから、杉さんのプロとしてのスタートとなったレッド・ストライプスは外せないところです。今は音楽活動をやっていないメンバーもいるため、完全なオリジナル・メンバーでの再結成は難しいのですが、元々杉さんを中心に流動的なメンバーによって構成されていた、ウイングスのようなバンド…それこそレッド・ストライプスの姿でしたので、今回はまず竹内まりやさん、安部恭弘さんにお声をかけようということになりました。そして早速、レッド・ストライプスらしいナンバーを杉さんはすぐに書き上げ、それを竹内まりやさんにお渡しして、詞を書いて頂きました。このやり取りは恐らく杉さんが後日色々とブログで書いてくれることと思いますが、こうして新曲「僕らの日々」が出来上がったのが、何とレコーディングの数日前。間に合って良かった!


 11月24日、午後から都内の某スタジオにセッションに参加するメンバーが集まりました。ドラムスはやはりレッド・ストライプスなので青山純さんにお願いしました。そしてベースとギターは杉さん自身が、ピアノは安部恭弘さんが担当。流石に学生時代からの気心が知れたメンバーだけあって、和気藹々とした学生に戻ったような会話が飛び交う中、4テイクでリズム録りは終了。その後イントロのギターをピカデリーサーカスの橋本哲さんがダビングし、この曲の骨格は出来上がりました。この日は杉さんが仮歌を歌って、無事終了。


 翌25日、「あの夏の少年」のストリングス録りに続いて、いよいよ「僕らの日々」のコーラス録りがスタート。スタジオには杉さん、竹内まりやさん、そして安部恭弘さん。あのレッド・ストライプスのコーラスが、ここに甦ることに。3人であれこれコーラスのアイディアを交わしながら、レコーディングはスタートし、さながらこの日も学生時代に戻ったような、そんな楽しいセッションが繰り広げられました。年月を経ても変わらない友情と、音楽に対する情熱は、見ている我々にもほほえましく、そしてちょっぴり羨ましく映りました。後日、別のスタジオで高橋結子さんのパーカッションと平井夏美さんのコーラスを加え、無事完成。こうして生まれた「僕らの日々」、きっと皆さんが想像する通りの素敵なナンバーになったと思います。どうぞお楽しみに!



 その後11月28日には、アーティスト写真の撮影が行われました。カメラマンは偶然にもシネマの新作でも担当した外山繁さん。リッケンバッカーを持ったカットと、グランド・ピアノを前にしたカットを中心に約2時間のフォト・セッションが行われました。これから雑誌やWebなどにこの中のカットが登場すると思いますので、こちらもチェックしてみて下さい。