杉真理ブログ

sugi30th_Staff2014-04-26

現在「Sugi's Blog」が新規投稿できない状態のため、暫定的にスタッフブログに掲載いたします。復旧次第あらためてアップいたします。


今僕は村田和人君との感謝還暦ツアーで関西へ向かう新幹線の中にいる。
奈良〜神戸〜京都と周るのだ。
牛弁当も食べ終わったし、この隙にブログの続きを書こう。
今の時点で、二週間前にブログを書いてから今日までにも色々あった。
何と言っても弦楽四重奏とのニューアルバム「Strings Of Gold」が一昨日完成した(発売は5月21日、タワーレコード限定販売)、その他色々あるが今日のところは3月15日渋谷公会堂で行われたDear BEATLESの事を振り返らせて下さい。

前日の3月14日に僕は還暦を迎えた。
音楽仲間が集まってお祝いをしてくれて、とても嬉しい時間だった。
しかし翌日のDear BEATLESに備え二次会で解散した。

そして迎えたDear BEATLES
かれこれ10数年続いてる人気イベントだ。
上田雅利さん(チューリップ)、リッキーさん(リボルバー).坂崎幸之助君(アルフィー)、村田和人君、伊豆田洋之君、小泉信彦君そして僕というメンバーだ。

ここ数年はアルバム全曲、そのまんまやる企画をやって来て、ビートルズ自身の意思で編集されたアルバムは全部やり尽くしてしまった。
今回はシングル集とでも言うべき「パスト・マスターズ1」そして「マジカル・ミステリー・ツアー」にチャレンジした。

前半は「パスト・マスターズ1」、初期のロックンロールが多いが、今回はなんとドイツ語版「シー・ラブズ・ユー」に初トライ。初めて聞いた時ドイツ語にまじって「オヤジ」って聞こえる所があって、そこだけはおかしいんで覚えてた。
今回慣れないドイツ語で歌ってみて「オヤジ」が来ると、そこだけは自信もって歌えた(自信か?)。
あと「This Boy」をリッキーさん、坂崎君と僕でハモった。僕もこの曲を色んな人とハモって来たが、この日の坂崎君が歌うジョンのソロ、こんなにガッツの入ったソロは久々聞いたかもしれない。


Dear BEATLESは年に一回しか集らないメンバーによって成り立ってる、しかしこのメンバー間の信頼関係はもはやバンドと言っていいレベルだ。

オンエアーのため後日ライブの音源を聞き直した時、それぞれの曲で思った事がある。
それは、メンバーがビートルズのその曲に出会った時の衝撃、どう感じたかを自身の演奏や歌で再現してると言う事だ。
伊豆田君やリッキーさんの様に声や歌い方まで本家の様に表現してる人もいれば、声や歌い方は違ってもその向こうにビートルズを強く感じさせてくれる人もいる。
それでも皆がどれだけビートルズを愛してるいるかが伝わって来るのだ。

僕は一曲一曲に、初めてレコードを買って聞き入ってる遠い昔の自分が思い出された。どんな部屋で、どんな季節で、どんな夢を描いていたかまで思い出した。あぁ「何それ?」と言われながらも必死で追いかけたのがビートルズで良かった。ここにも僕と同じような仲間達がいてくれる。

ゲストのChayちゃんは、とてもチャーミングでとてもいい歌を歌ってくれた。ヘンテコなR&Bもどきのコブシが入った最近多く見られる女性シンガーと違って曲の良さを素直に表現してくれてた、彼女の個性もちゃんと入ってたし。

そして後半は「マジカル」、あのサイケ・ポップスを再現できるものか?とトライした。
何と言っても小泉君のメロトロンを初めとするキードードによる、弦や管楽器のプレイ、音色の素晴らしかったこと!
武蔵小山レコード屋さんで買ったEP盤に針を落とした時がよみがえった。

本編最後の「愛こそはすべて」のエンディングは僕が「She Loves You.イェ〜イェ〜イェ〜」と歌い出すのが合図となり終わる。
本番直前にリッキーさんと坂崎君から「今日はドイツ語でやったら」と提案され、オウ!それは今日しか出来ない!と気づき(もっと早く気付けよ)「ジッ・リッヒ・ディッヒ イェ〜イェ〜イェ〜」と叫んだ。

愛こそはすべて、なのだ。


杉真理